小児の頭痛<基礎知識>
月曜日, 8 月 24th, 2009小児の頭痛についてのまとめ
小児が頭痛を訴える症状で一番多い原因は、「風邪」によるものですが、親が小児の頭痛を心配して小児科を受診するのは、風邪による頭痛ではなく、慢性的に頭痛を訴えるケースです。
小児が頭痛を訴えてきて、最も心配されるのは、「脳腫瘍」などの重い病気です。脳腫瘍の場合、症状は頭痛以外にも吐き気や神経症状が出てきて、これらがだんだん強くなるなど、進行していく特徴があります。こうしたことから頭痛の原因を推測し、必要に応じた検査をしていくのが一般的です。
検査としては血圧測定、血液検査、起立試験、頭部 MRI(あるいはCT)、脳波検査、眼科耳鼻科の疾患のチェックなど。
このような検査で、異常が発見されて判明する原因のなかで最も多いのは「炎症性疾患」、次に多いのが「起立性調節障害」、比較的少ないものには「てんかん発作を伴う頭痛と眼科的疾患」、特に稀なものとして高血圧を伴う疾患や脳腫瘍などの脳神経外科的疾患などが挙げられます。
次に検査をしてもまったく異常がないにも関わらず慢性的に頭痛を訴えるもので、とても多いものは緊張型頭痛、少ないものでは心理的要因関与の頭痛が挙げられます。
小児科の日常診療で風邪以外の頭痛は、起立性調節障害、片頭痛が比較的多いようです。これらは問診である程度予測がつくのですが、起立性調節障害は小学校高学年生から中学生に見られ、車酔い、腹痛、朝起きられないなどの訴えがあり、診断は比較的容易です。
一方、片頭痛は家族に片頭痛持ちがいるケースが多く、頭痛も月に数回程度で毎日ではないことが多いです。このように頭痛の症状や年齢で、かなりの原因が予測されるのです。
小児の生活習慣
小児の頭痛や肩こり、腰痛といった症状が年々増加の傾向にあるようです。
こうした小児の頭痛の原因は、小児の生活習慣からくるものがほとんどだと言われています。つまり、小児の頭痛や肩こり、腰痛の原因は親である大人にあると言っても差し支えないでしょう。小児の生活習慣を整える責任は、親にあるのですから。
小児の頭痛と肩こりには、食事の際の「噛む」回数と大きな関係があると言われています。
幼い頃から軟らかい物ばかり食べていると噛む回数が少なくなってしまい、あごが発達しません。特に「下あご」はよく噛む小児とあまり噛まない小児では骨の大きさに約30%近くもの違いが出てきます。
一方で歯の成長は噛む回数に関係がないため、噛む回数の少ない小児は歯の生える隙間が狭くなり、歯並びが悪くなる原因にもなってしまいます。
その結果、食事の際に片側だけで噛むようになるクセがついてしまい、よく噛む方の頬の筋肉が緊張、硬くなり、左右の筋肉が釣り合いをとるために後頭部の筋肉に緊張が起こるようになります。そして、小児の頭痛、肩こりが起こるというメカニズムです。
こうした小児の頭痛、肩こりへの対処法としては、なるべく「和食」を中心とした食事を心がけるようにしましょう。
和食は他の食事と比べて、よく噛んで食べる傾向にあり、小児の頭痛、肩こりを予防するためにも、なるべく毎日の食事に和食を出すように心がけましょう。
また小児の頭痛、肩こりの治療においては、歯の噛み合わせを治すと同時に顎関節の位置を整えることが必要です。小児の頭痛、肩こりのことは専門医に相談して対処するようにしましょう。
小児の頭痛<片頭痛>
小児科の外来でもしばしば訪れるのが小児の頭痛です。
小児の頭痛の原因は多種多様で、緊急を要するものからそうでないものまであります。そのなかでも病気によらない、慢性反復性の頭痛についてみていきましょう。
小児の慢性反復性頭痛において頻度が高いのは、機能性頭痛といわれる片頭痛と、緊張型頭痛についてご紹介します。
「片頭痛」というのは頭の片側がズキズキを脈打つような痛さが特徴で、この頭痛がひどい時は片側だけでなく両側がズキンズキンといたんだり、吐き気や嘔吐が伴うケースもあります。
片頭痛は小児にも多くみられ、3~4才頃より発症し、年齢が高くなるとともにその頻度は高くなります。
小児の片頭痛の場合は、片頭痛の前兆は伴わないことが多く、痛みの部位も必ずしも片側性ではなく、頭全体や前頭部に多くみられるようです。
小児の嘔吐は他の病気が原因の場合も多くみられますが、胃腸炎や自家中毒の他に嘔吐を繰り返す小児では片頭痛の存在も念頭に置いておくことが重要でしょう。
小児の緊張型頭痛は学童期以降にその頻度が増加し、一般的には両側頭部か頭全体、時には後頭部がギューっと締め付けられるように痛みます。
頭の筋肉と肩の筋肉は連続している為、肩こりを伴うこともあり、肩、首の筋肉のこりで頭痛は悪化します。
最近の生活環境の変化によって小児にも増加の傾向があるので生活全汎を見直し、首、肩、背中の筋肉に対する体操やストレッチが必要となります。
小児の頭痛について
日本人の約4割近くが「頭痛」を経験していると一般的に認知されていますが、大人だけではなく小児にもみられる症状の一つが頭痛です。
この「頭痛」には大きく分けて、「一次性頭痛」と「二次性頭痛」の2つのタイプがあります。一次性頭痛は主なもので片頭痛や、緊張型頭痛、群発頭痛が挙げられ、頭痛を訴える患者の約9割がこの一次性頭痛に含まれます。
次に二次性頭痛は頭頸部の外傷や、脳血管障害による頭痛、脳腫瘍、感染症に伴う頭痛、頭蓋骨や耳、鼻、副鼻腔、歯などの構成組織の障害に伴う頭痛(副鼻腔炎や虫歯など)、精神疾患による頭痛(てんかんなど)があります。
一次性頭痛は、小児では頻度は少ないものの、稀というわけではありません。中でも片頭痛と緊張型頭痛は、小学生から中学生にもみられます。
片頭痛の小児たちには、規則正しい生活、グルタミン酸(調味料などのうまみ成分)の入った料理やコーヒーなどの刺激物を避け、緊張型頭痛では首や肩の筋肉を温め、動かすことが有効です。また長時間のコンピュータやテレビゲームを避け、ストレッチや体操などを心がけましょう。
二次性頭痛のケースには、生命の危険を伴う重大な疾患もあり、脳腫瘍など外科的な治療が必要な場合もあります。二次性頭痛が疑われるのは、「いつもと様子がちがう頭痛」、「どんどん悪化していく頭痛」の症状ですが、幼い小児では的確に訴えられません。
頭痛に加え、発熱や発疹がある、嘔吐を伴う、顔面神経麻痺などの神経症状がある、何となく意識がおかしい、などの症状があれば重大な疾患が潜んでいる可能性があり医師の診察が必要です。