小児脳腫瘍
日本国内における脳腫瘍の発生頻度は、人口10万人に対し12人程度とされ、欧米とほぼ同じであるといわれています。脳腫瘍の中でも、「神経膠腫(グリオーマ)」は脳に発生する悪性腫瘍で、原発性脳腫瘍の約3割を占める最も多い腫瘍です。
その神経膠腫の中で最も多いのは星細胞腫で、その悪性度によって大きく4段階に分けられます。一般に、この腫瘍は周囲の脳にしみ込むように拡がっていくので、正常脳との境界が不鮮明となってしまうため手術で全部摘出することは困難です。通常は再発を予防する目的で手術後の放射線療法や化学療法などが必要となります。しかし、最も悪性度の低いグレード1は、小児の小脳に発生する星細胞腫で、この腫瘍だけはあまり周囲の脳に浸潤しないので手術のみで治癒することが期待できます。
グレード2以上は手術だけでは再発の可能性が高く、手術後に放射線療法や抗がん剤による化学療法が行われるのが一般的です。特にグレード4は「膠芽腫(こうがしゅ)」と呼ばれています。膠芽腫は治療が困難な疾患であり、手術だけでは大半が数ヶ月以内に再発するため、術後の放射線療法や化学療法が必須だと言われています。
脳腫瘍の症状として、頭痛・吐き気・嘔吐がよくあげられますが、これは頭蓋骨の内部の圧が高くなることによっておこる症状です。脳は頭蓋骨という硬い入れ物に囲まれているため、脳腫瘍によってこの入れ物の中の容積が増え、内圧が上昇した結果、頭痛・吐き気・嘔吐の症状がおこります。
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